【離婚と戸籍】離婚したあとの妻と子どもの戸籍と名字・手続をわかりやすく説明!

調停で離婚をした場合には,

離婚届けを出した日ではなく調停期日その日に離婚が成立します。

ただし,調停離婚した場合でも役場に離婚届けは出さなければなりません。

ただし,下記のとおり,相手方の署名押印や証人2人の記載は不要で,届出人単独で作成が可能です。

結婚に伴い名字を変えた妻(多くの場合は)が,

①自身の記入欄と保証人欄のみ記入した離婚届と調停調書謄本(調停成立後2,3日目途に完成・入手可能です)を,

②「離婚成立の日から10日以内に」

③本籍地又は届出人の所在地の市町村役場に提出する

ことで,戸籍上,離婚したことが反映されます。

離婚成立の日(つまり調停で離婚が成立した場合はその調停期日)から10日以内に離婚届を提出しない場合,

過料と言って金銭的な制裁を受けることがありますので,注意しましょう。

10日目が土日祝日や12月29日~1月3日の場合は,役所閉庁日ですから,その翌開庁日が期限となります。

10日の計算は,休日も含めてカウントされます。
年末やゴールデンウィーク前に離婚調停が成立すると,10日の期限中,役所開庁日がほとんど無いこともありえます。
正当な理由があれば過料の制裁は免れます。

裁判所に調停調書謄本を取りに行ってその足で市役所に行けば間に合います。弁護士に調停の手続代理人を依頼していた場合は,大抵弁護士が調停調書を取得し速やかに依頼者に送り,依頼者が届け出をする,ということになりますね。

 

では,離婚する際,妻及び子供の戸籍や名字はどうなるのでしょうか。

①妻の場合(婚姻により氏を変更している場合)

(名字)

離婚によって旧姓に戻ります。

ただし,引き続き婚姻時の氏を称したい場合は,

「婚氏続称」というのですが,

離婚の日から3か月以内に,離婚の際に称していた氏を称する届け出(戸籍法77条の2)をすることによって,婚姻中の氏を称することができます。

この届け出は,離婚届の提出と同時にすることが可能です。

なお,「婚氏続称」により,離婚後も婚姻中の氏を称した者が,そのあと旧姓に戻ることを希望する場合,

住所地を管轄する家庭裁判所に「氏の変更許可の申し立て」をして,家庭裁判所の許可を受ける必要があります。

このように,煩雑な手続きもありますので,氏をどうするかは,離婚する際に慎重に判断しておく必要があります。

(戸籍)

離婚により旧姓に戻った場合,

婚姻前の戸籍(実家の戸籍など)に復籍することが原則です。

ただし,婚姻前の戸籍が除籍になっているときは,新戸籍が編製されます。

また,新たな本籍地に新戸籍を作ることも可能です。

その際は,離婚届けにその旨を記載することで,希望する本籍地に新戸籍を編製することができます。

婚氏続称の届け出をした場合には,必ず新戸籍が編製されます。

 

②子の場合

(戸籍)

父母が離婚して親権者が別戸籍にうつっても,子どもの戸籍は父母の婚姻中の戸籍にそのまま残ります。

つまり離婚して母が親権者になった場合でも子は父の戸籍に残ったままということになります。

これは婚氏続称の場合でも同様です。

別戸籍にうつった親権者の子どもを新戸籍に入籍させたい場合(母親が親権者になった場合に父親の戸籍から子どもを母親の新戸籍に入籍させる),

家庭裁判所に「子の氏の変更許可申立て」をして,家庭裁判所の許可をもらって,市区町村役場にその旨届け出る必要があります。

このような手続きが必要になるのは,戸籍法という法律があり,

同法6条によれば,「戸籍は,市町村の区域内に本籍を定める一の夫婦及びこれと氏を同じくする子ごとに,これを編製する。」とされているためです。

離婚後の親権者が復籍した戸籍の筆頭者が親権者の両親(子どもにとっての祖父・祖母)だった場合,

親,子ども,孫の3世代の戸籍になってしまい,戸籍法6条に違反する事態になってしまうため,上記の手続きが要求されます。

 

【子の氏の変更許可申立の方法】

①申し立てる裁判所・・・子どもの住所地の家庭裁判所

②申立人・・・子ども本人。ただし子どもが15歳未満の場合は,その法定代理人(親権者)が代理する

③申立用紙・・・家庭裁判所に備え置きの用紙があります

④申し立て費用・・・収入印紙(こども一人につき800円

郵便切手82円×2枚,52円×1枚,10円×3枚(申し立てる家庭裁判所に確認してみてください)

⑤添付書類・・・父の戸籍謄本と母の戸籍謄本各1通。なお,戸籍事務がコンピュータ化されている役場では戸籍の「記載事項全部証明書」が発行されますので,これでも大丈夫です。

いずれも父母の離婚の記載がある謄本が必要です。

離婚届けを出してから戸籍の記入が反映されるまで若干の時間がかかることがありますので,市町村役場の担当者に確認してみてください。

 

上記の諸手続は,調停離婚成立時に,家庭裁判所の担当書記官から「調停離婚後の手続について」というタイトルのA41枚の書面をもらい,その場で一通り説明を受けることになっています。

 

 

 

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