離婚「知っトク」ブログ

性格の不一致だけで離婚はできる?

2025.01.27
  • 離婚の原因
仲が悪い夫婦

離婚は人生の大きな決断ですが、必ずしも相手に非があるとは限りません。不倫やDVなどの明確な離婚理由がなく、性格の不一致によって離婚したいと考える人も少なくないでしょう。相手に非がない場合の離婚の進め方や対処法について解説します。

相手に非がなくても離婚は可能

性格の不一致などが理由で相手に非がない場合でも、夫婦間の合意さえあれば離婚は可能です。離婚は主に「協議」「調停」「裁判」の3つの方法があります。

協議離婚と調停離婚は、夫婦間の話し合いで離婚を進める方法です。お互いが合意をすれば、あとは離婚届を提出すれば離婚が成立します。そのため、相手も離婚を望んでいる場合は、夫婦間の話し合いで離婚を成立させられる可能性は高いでしょう。

一方で、相手に離婚原因がなく、かつ離婚を拒否された場合、離婚を成立させるハードルは高いです。合意を得られない相手と離婚する場合、最終的には裁判に発展しますが、法的な離婚事由がなければ離婚は認められません。

法的な離婚事由とは、次の5つです。

第七百七十条
夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。

一 配偶者に不貞な行為があったとき。
二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
三 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。

引用元:民法 | e-Gov 法令検索

また、法的な離婚事由がない場合、そもそも裁判を提訴することはできません。

離婚したいけど相手に非がない場合の対処法

相手に非がない場合、裁判で離婚を成立させるのは難しいため、夫婦間の話し合いで合意を得る必要があります。相手が離婚に積極的な姿勢でない場合は、話し合いが難航することもあるでしょう。離婚の合意を得るためには、次のポイントを意識することが大切です。

離婚したい理由を明確にする

まずは離婚したい理由を明確にすることが重要です。「なんとなく離婚したいから」という理由では、相手も離婚に納得しないでしょう。離婚したい具体的な理由を整理して相手に伝えることで、理解を得られる可能性は高まります。

離婚条件を譲歩する

財産分与や慰謝料、親権などの離婚条件を譲歩することで、離婚の合意を得られる可能性が高まります。具体的には、財産分与の割合を高くしたり、慰謝料を渡したりすることで、離婚後の金銭的な不安も軽減され、合意を得られやすくなります。

一定の別居期間を設ける

離婚の合意を得られない場合、別居することも選択肢のひとつです。一定の別居期間を設けることで、夫婦関係の破綻が認められやすくなり、裁判で離婚できる可能性が高まります。

また、実際に夫婦が別々に暮らすことで、離婚後の生活をイメージをしやすくなり、離婚に関する不安も軽減されることがあります。

しかし、別居をする際も相手の同意は必要です。一方的な別居は、離婚の際に不利な要因となる可能性があります。必ず夫婦間で話し合ったうえで別居を進めましょう。

離婚の交渉を弁護士に依頼するメリット

離婚したいけど相手に非がない場合は、夫婦間の話し合いによって離婚の成立を目指す必要があります。しかし、相手が離婚を望んでいない場合、話を聞いてくれなかったり、どう説得したりすればよいのかわからない方も多いでしょう。

離婚の交渉を弁護士に依頼することで、こちらの本気度を相手に示すことができ、話し合いに応じてくれる可能性も高まります。また、弁護士に交渉を一任できるので、精神的な負担も大きく軽減されます。

当事務所は、設立以来離婚問題に注力し、県内有数の解決実績がございます。横浜で離婚にお悩みの方は、まずは一度お気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者

この記事の監修者

中間 隼人Hayato Nakama

なかま法律事務所
代表弁護士/中小企業診断士
神奈川県横浜市出身 1985年生まれ
一橋大学法科大学院修了。
神奈川県弁護士会(65期)