セックスレスの離婚率は?割合・認められる条件・慰謝料の相場を弁護士が解説
- 離婚の原因

監修:中間隼人 弁護士(なかま法律事務所 代表 / 年間400件超の離婚・慰謝料相談実績・横浜)
「もう何年もセックスレスが続いている。離婚したいけど、それって認められるの?」
「レス夫婦って、実際どれくらい離婚しているんだろう?」
セックスレスに悩む方からは、こうした声を多くいただきます。
この記事では、レス夫婦の離婚率・割合から始まり、離婚が認められる条件、慰謝料の考え方、別居〜調停・裁判までの進め方を、なかま法律事務所の弁護士がわかりやすく解説します。
「今すぐ離婚する」と決めていなくても、まず状況を整理するだけでも気持ちが楽になります。この記事を読み終えたとき、あなたが「次に取るべき行動」をイメージできることを目指しています。
この記事でわかること(よくある質問)
- レス夫婦(セックスレス夫婦)の離婚率・割合はどれくらいですか?
- セックスレスで離婚は認められますか?
- セックスレスで慰謝料は請求できますか?
目次
セックスレス(レス夫婦)の離婚率・割合はどれくらい?
「レス夫婦ってどれくらいいるの?」「みんなそれで離婚しているの?」——まず、セックスレスの定義と気になる数字から整理します。
一般社団法人 日本性科学会では、セックスレスを「特殊な事情が認められないにもかかわらず、カップルの合意した性交やセクシャル・コンタクトがいずれも1ヶ月以上なく、その後も長期に渡ることが予想される場合」と定義しています。法律上の明確な定義はありませんが、「おおよそ1年以上夫婦生活がない場合」がセックスレスと判断されることが多いとされています。
日本家族計画協会が実施した「ジャパンセックスサーベイ2020」では、既婚者のうち51.9%がセックスレスという結果が出ています。2人に1人以上がセックスレスという現実は、あなたが特別なわけではないことを示しています。
離婚率については、株式会社Liamがセックスレス経験者300人を対象に実施したアンケートで「セックスレスによる離婚率は25.2%」という結果が出ています。同アンケートでは、セックスレスになった時期は「結婚1〜3年目」が59.3%と最多で、原因の1位は「育児や仕事の疲れ」でした。また、2023年の司法統計によると、家庭裁判所に離婚調停を申し立てた動機として「性的不調和」と回答した割合は夫10.5%・妻6.3%(複数回答可)でした。
結婚前からセックスレスの離婚率・割合
「結婚前からレスだったけど、これって普通じゃないの?」という声もよくいただきます。
結婚前からセックスレスの場合、入籍後も同様の状態が続くことが多く、夫婦としての親密さが育まれにくいとされています。ただし、離婚の可否は夫婦の事情によって大きく異なります。「結婚前からレスだから必ず離婚になる」とは一概に言えませんが、改善のきっかけがないまま長期化する傾向はあります。
また、「性的不能(身体的・精神的理由で性交渉ができない)」を隠したまま婚姻した場合は、詐欺による婚姻の取消(民法747条)の申請や、離婚・慰謝料請求の根拠となる可能性もあります。詳細は弁護士へのご相談をお勧めします。
セックスレスで離婚はできる?条件と考え方
「セックスレスで離婚したい」と思っても、実際に認められるかどうかは状況次第です。
夫婦が合意すれば理由は問わない
夫婦が話し合いで離婚に合意すれば(協議離婚)、セックスレスを含むいかなる理由であっても離婚できます。まずは話し合いが基本です。
裁判での離婚に必要な「法定離婚事由」
話し合いがまとまらない場合、調停・裁判へ進むことになります。裁判で離婚を認めてもらうには、民法770条に規定された法定離婚事由のいずれかに該当することが必要です。
(裁判上の離婚)第770条 夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。(略)四 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。引用:民法第770条 – e-Gov
※2026年4月1日の法改正により条項番号が変更されています(旧第5号→現行第4号)。
セックスレスは主に「四号:婚姻を継続し難い重大な事由」に該当するかどうかで判断されます。最高裁判所(昭和37年2月6日判決)は「夫婦の性生活は婚姻の基本となるべき重要事項である」と判示しており、セックスレスが長期化し関係修復の見込みがない場合に認められることがあります。また、東京地裁(平成29年8月18日判決)では、身体的接触やコミュニケーションの欠如を理由に離婚と慰謝料が認められた事例もあります。
「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当するかどうかは、以下の事情を総合的に考慮して判断されます。
- セックスレスに至った経緯
- セックスレスの期間
- 性交渉を拒絶した理由や頻度
- 夫婦関係改善のための努力の有無
- 双方の責任の程度
離婚が認められやすいケース
- 正当な理由がないのに、一方的にセックスを長期間拒絶している
- セックスレスについて夫婦関係修復の努力がなかった
- セックスレスの原因が相手の不倫にある
離婚が認められにくいケース
- 病気や精神的理由など正当な事情でセックスができない(うつ病・ED・加齢・妊娠出産・単身赴任など)
- 離婚を求める側自身が原因でセックスレスになった
ただし、正当な理由があっても夫婦関係改善への努力を怠っていた場合は、離婚が認められたケースもあります。正当な事情の有無だけでなく、その後の対応も重要な判断要素となります。
個別の事情によって結論は大きく変わります。「自分のケースは認められるか?」については、弁護士への相談で見通しを確認されることをお勧めします。
「離婚できるか不安」という方も、まずは状況を整理するところから始めましょう。なかま法律事務所では初回無料でご相談いただけます。
セックスレスの慰謝料は請求できる?相場感と注意点
「慰謝料はもらえるの?」——この質問は非常に多くいただきます。ただし、慰謝料請求には条件があり、必ずしも認められるわけではありません。
慰謝料が認められる可能性があるケース
慰謝料請求の法的根拠は民法709条です。
(不法行為による損害賠償)第709条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。引用:民法第709条 – e-Gov
相手が正当な理由なく一方的にセックスを拒絶し続け、それによって夫婦関係が破綻した場合、精神的損害に対する慰謝料が認められることがあります。
慰謝料の目安(個別事情によって異なります)
一般的な目安として「十数万円から100万円程度」とされています。ただし、以下の要因によって金額は変わります。
- 増額要因:結婚後一度も性交渉がない、不倫が原因、改善努力が全くない、拒絶時に暴言があるなど態度が悪質、婚姻期間が長い
- 減額・認められない要因:病気などの正当な理由がある、離婚を求める側が原因を作った
慰謝料は個別の事情によって大きく異なります。「請求できるか、いくらになるか」は、状況を弁護士に整理してもらうのが確実です。
慰謝料が認められないケース
以下のような場合は、慰謝料が認められない可能性があります。
- 病気など正当な理由で性交渉ができない
- 夫婦双方がセックスを望んでいない
- 完全なセックスレスではなく、定期的に性交渉がある
注意点
慰謝料請求には証拠が必要です。セックスレスのみを理由とした請求は証拠の確保が難しく、認められないケースもあります。また、相手が「正当な理由がある」と主張してくることも少なくありません。証拠の収集方法については次のセクションで解説します。
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セックスレスの証拠収集方法
慰謝料請求や裁判での離婚を求める場合、セックスレスであることを示す証拠が必要です。夫婦間のことは外部からわかりにくく証拠が残りにくいため、日頃から意識して記録しておくことが重要です。
日記・手帳のメモ
性交渉を拒絶された日時・会話の内容・そのときの心情を記録しておきましょう。互いの生活状況(起床・帰宅・就寝時間)も記録しておくと、「性交渉できる時間的余裕があったにもかかわらず拒絶された」という事実を示しやすくなります。
会話の録音・LINEのやり取り
性交渉を拒絶された際の会話録音や、LINEなどのメッセージのやり取りが証拠となります。「正当な理由なく一方的に拒絶されている」ことが具体的にわかる内容が有効です。記録の取り方や十分な証拠が揃っているかは、弁護士に相談しながら進めるとよいでしょう。
解決事例:夫婦関係の悪化から離婚調停で婚姻費用・養育費・財産分与を確保した事例
セックスレスをはじめとする夫婦関係の問題が長期化し離婚へ進む場合、婚姻費用・養育費・財産分与などの離婚条件をどう確保するかが重要です。なかま法律事務所の解決事例の一例をご紹介します。
ご依頼者:30代女性(子ども2人・専業主婦)
状況:育児をほぼ一人でこなす中、夫との関係が悪化。夫は「養育費は月10万円・財産分与なし」と一方的に主張し、話し合いが行き詰まっていました。
なかま法律事務所の対応:
- 受任後すぐに婚姻費用調停を申し立て、生活費を確保
- 離婚調停を並行して申し立て、期日ごとに主張書面を提出
- 調停期日に同行し、代理対応
結果:婚姻費用 月22万円・養育費 子1人につき月8万2,900円・財産分与177万円の合意が成立しました。依頼から解決まで約9か月。
セックスレスで離婚を考える前に確認しておきたいこと
「もう限界」と感じていても、離婚を切り出す前に確認しておくべきことがあります。後悔のない決断をするために、以下の点を整理しておきましょう。
セックスレスの原因を整理する
「なんとなく冷め始めた」と感じている場合でも、実は相手の不倫が原因だったというケースは少なくありません。また、うつ病・ED・仕事の疲れなど、相手が口にできない事情を抱えている可能性もあります。離婚を決断する前に、セックスレスになった本当の原因を改めて考えることが重要です。
関係改善のための話し合いをしたか
セックスレスは「拒絶される側」にとって非常に傷つく問題です。恥ずかしさや惨めさから黙り込んでしまい、正面から話し合えていないケースも多くあります。離婚後に後悔しないためにも、自分の気持ちをパートナーに伝える機会を設けることが大切です。カップルカウンセリングを活用する方法もあります。
離婚後の生活の準備は整っているか
離婚を切り出す前に、離婚後の生活基盤を整えておくことが重要です。特に子どもと暮らす場合は、住まい・仕事・収入の確保が必要です。準備が整った状態で話し合いに臨む方が、離婚条件の交渉でも有利になります。
親権・養育費・財産分与の優先順位を決めているか
離婚に際しては、慰謝料だけでなく親権・養育費・財産分与など多くの条件を取り決める必要があります。すべての条件で満足のいく結果を得ることは難しい場合もあるため、何を優先するかを事前に整理しておくと交渉がスムーズになります。
弁護士に相談したか
セックスレスによる離婚は、裁判まで発展する可能性もあります。「離婚できるか」「慰謝料は請求できるか」を自己判断せず、弁護士に状況を整理してもらうことで、取るべき行動が明確になります。なかま法律事務所では初回相談無料・土日・ZOOM対応可能です。
別居〜調停・裁判までの進め方(後悔しない手順)
「離婚したい」と思っても、どう動けばいいかわからない——そんな方のために、一般的な流れを整理します。
ステップ1:まず状況を整理する
「離婚できるか」「慰謝料は請求できるか」「子どもの親権はどうなるか」など、不安な点を整理することから始めます。弁護士への相談は、この段階でも十分活用できます。
ステップ2:協議離婚(話し合い)
まずは夫婦間での話し合いを試みます。合意できれば、離婚届を提出して協議離婚が成立します。離婚条件(親権・養育費・財産分与・慰謝料など)は離婚協議書や公正証書で取り決めておくことが重要です。
なお、2026年4月1日施行の法改正により、離婚後に父母双方が親権を持つ「共同親権」が選択できるようになりました。単独親権か共同親権かは話し合いまたは家庭裁判所が判断します。DVや虐待のおそれがある場合は共同親権とならないよう配慮されています。親権の取り決めは子どもの生活に直接影響するため、詳細は弁護士にご相談ください。
ステップ3:離婚調停
話し合いがまとまらない場合は、家庭裁判所に離婚調停を申し立てます。調停員が双方の話を聞き、合意を目指します。調停中は婚姻費用(生活費)の請求も可能です。
ステップ4:離婚裁判
調停でも合意できない場合は、裁判へ移行します。裁判では法定離婚事由の有無を判断します。裁判は時間・費用がかかるため、弁護士への依頼が強く推奨されます。
別居のタイミングと注意点
別居は「婚姻関係の破綻」を示す重要な要素ですが、別居の仕方・タイミングによっては不利になる場合もあります。特に子どもを連れての別居や、生活費(婚姻費用)の取り決めについては、事前に弁護士に確認しておくことをお勧めします。
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横浜・神奈川で相談できる弁護士とは
なかま法律事務所(横浜市)では、離婚・慰謝料の問題について、年間400件超の相談実績をもとに対応しています。
弁護士にできることは、次のとおりです。
- 状況の整理(「離婚できるか」「慰謝料は請求できるか」の見通し)
- 協議・調停・裁判の選択肢の提示
- 相手方との交渉、調停・裁判での代理対応
「まだ離婚を決めていない」「相談だけしたい」という段階でも対応可能です。神奈川・横浜でセックスレス離婚について弁護士に相談したい方は、お気軽にご連絡ください。
まず弁護士に状況を聞いてもらうだけでも気持ちの整理につながります。なかま法律事務所では初回相談無料・土日・ZOOM対応可能です。
よくある質問(FAQ)
Q1. レス夫婦(セックスレス夫婦)の離婚率・割合はどれくらいですか?
公的な統計はありませんが、日本家族計画協会のジャパンセックスサーベイ2020では既婚者のうち51.9%がセックスレスという結果が出ています。離婚率との直接的な相関は明示されていませんが、セックスレスが夫婦関係に与える影響は少なくないとされています。
Q2. セックスレスで離婚は認められますか?
夫婦が合意すれば、セックスレスを含むいかなる理由でも離婚できます。裁判で離婚を求める場合は「婚姻を継続し難い重大な事由」への該当が必要です。正当な理由なく一方的にセックスを拒絶するケースなどが該当する場合があります。
Q3. セックスレスの期間はどれくらいで離婚が認められますか?
法律上、セックスレスの期間について明確な基準はありません。「おおよそ1年以上」を一つの目安とする見解もありますが、期間だけでなく、夫婦関係修復の努力の有無や夫婦の状況全体が考慮されます。
Q4. セックスレスで慰謝料は請求できますか?
セックスレスで慰謝料を請求できるかどうかは、ケースによって異なります。一般的に「十数万円から100万円程度」が目安とされていますが、正当な理由のある場合や、離婚を求める側が原因のケースでは認められない場合もあります。
Q5. セックスレスを理由に離婚した場合、財産分与はどうなりますか?
財産分与は、婚姻中に夫婦が共同で築いた財産を離婚時に分ける手続きで、セックスレスを理由に離婚した場合でも基本的なルール(原則2分の1)は変わりません。慰謝料が発生するケースでは、財産分与とは別に請求できます。対象財産や金額は個別事情によって大きく異なるため、早めに弁護士に相談されることをお勧めします。
Q6. セックスレスを理由に別居は可能ですか?
セックスレスを理由とした別居は法的に禁止されていませんが、別居が離婚調停・裁判に影響する場合もあります。別居を検討する場合は、事前に弁護士に状況を相談し、婚姻費用の請求や今後の手続きについて確認しておくことをお勧めします。
Q7. セックスレスで離婚調停を申し立てることはできますか?
はい、セックスレスを理由に離婚調停を申し立てることは可能です。調停では、双方の意見を調停員が聞き取り、合意を目指します。合意できない場合は、裁判へ移行することもあります。
Q8. 相手がセックスレスを認めない場合はどうすればよいですか?
相手がセックスレスを認めない場合でも、日記・LINEのやりとりなどの客観的な記録が証拠となり得ます。また、カウンセリングへの通院記録なども参考になる場合があります。具体的な対応は弁護士にご相談ください。
Q9. 夫(妻)からセックスレスを理由に離婚を求められた場合はどうすればよいですか?
相手から離婚を求められても、必ずしも応じる必要はありません。協議離婚は双方の合意が必要なため、合意しなければ成立しません。相手が裁判で離婚を求める場合は、「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当するかどうかが争点となります。状況によっては離婚を回避できる場合もあるため、まずは弁護士に状況を整理してもらうことをお勧めします。
Q10. セックスレスが原因の離婚で、子どもの親権はどうなりますか?
セックスレスが原因の離婚であっても、親権判断においてセックスレス自体が直接影響することは通常ありません。親権は「どちらが子どもの養育に適しているか」を基準に判断されます。2026年4月の法改正により共同親権も選択できるようになりましたが、DVや虐待のおそれがある場合は単独親権となるよう配慮されています。詳細は弁護士にご相談ください。
まとめ
- レス夫婦の割合は既婚者の51.9%(日本家族計画協会 ジャパンセックスサーベイ2020)。セックスレスと離婚率の直接的な公的統計はないが、夫婦関係への影響は大きい
- 結婚前からのセックスレスも、長期化すると離婚につながりやすいため早めの状況整理が重要
- 夫婦合意があれば理由を問わず離婚できる。裁判では「婚姻を継続し難い重大な事由」への該当が必要
- 慰謝料の目安は「十数万円〜100万円程度」だが、個別事情によって大きく異なる
- 別居・調停・裁判の手順は事前に弁護士へ相談しておくと安心
セックスレスの問題は、誰にでも起こり得ることです。「どうすればいいかわからない」と一人で抱え込まず、まずは弁護士への相談で状況を整理してみてください。横浜・神奈川のなかま法律事務所では、初回無料・オンライン対応可能で、皆さんのお悩みに寄り添います。
セックスレスによる離婚・慰謝料についてお悩みの方は、なかま法律事務所へお気軽にご相談ください。初回相談無料・土日・ZOOM対応可能です。

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