浮気相手から慰謝料を取る方法|請求できる条件・証拠・相場を解説
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条件を満たしていれば、浮気相手から慰謝料を取ることは可能です。
浮気相手に責任を問うには、不貞行為の有無や、浮気相手が既婚者だと知っていた事情などを整理する必要があります。
慰謝料請求を進める際は、証拠を集めたうえで、適切な方法とタイミングを選ぶことが大切です。
この記事では、浮気相手から慰謝料を取るための条件や慰謝料相場、請求時の注意点について解説します。
目次
浮気相手から慰謝料を取ることは可能
配偶者が浮気をした場合、条件を満たせば浮気相手に慰謝料を請求できます。
夫婦は法律上の関係であるため、浮気によって夫婦関係を傷つけられた場合には、浮気相手に慰謝料を請求できる余地があります。
一方で、恋人やカップルの浮気では、つらい思いをしたとしても、浮気相手に慰謝料を請求するのは難しいといえます。
法律上の夫婦関係とは異なり、浮気相手に損害賠償責任を問える場面が限られるためです。
ただし、婚約していた場合や、内縁関係にあった場合には、夫婦に近い関係として慰謝料請求が認められるケースもあります。
浮気相手に慰謝料を請求するには、婚姻関係や婚約・内縁関係の有無だけでなく、不貞行為の有無や浮気相手の認識なども確認する必要があります。
浮気相手に慰謝料請求できる条件
浮気相手に慰謝料を請求するには、単に配偶者と親しくしていたというだけでは足りません。
不貞行為があったことや、浮気相手が既婚者だと知っていたことなど、いくつかの条件を満たす必要があります。
ここでは、浮気相手に慰謝料請求できる主な条件について解説します。
不貞行為(肉体関係)があること
浮気相手に慰謝料を請求するには、原則として不貞行為が必要です。
不貞行為とは、配偶者以外の人と自由な意思で肉体関係を持つことをいいます。
そのため、2人で食事に行った、頻繁に連絡を取っていた、手をつないで歩いていたというだけでは、慰謝料請求が認められにくいです。
ただし、LINEや写真などから肉体関係があったと考えられる場合には、不貞行為の証拠として使える場合もあります。
浮気相手が既婚者だと知っていたこと
浮気相手に慰謝料を請求するには、浮気相手が配偶者を既婚者だと知っていた、または通常注意すれば知ることができた事情が必要です。
たとえば、次のような事情がある場合は、浮気相手が既婚者だと知っていた、または知ることができたと判断されやすくなります。
- 配偶者が結婚指輪をしていた
- 配偶者から家族や子どもの話を聞いていた
- SNSで既婚者だとわかる投稿を見ていた
- 職場や共通の知人を通じて既婚者だと知る機会があった
- 自宅や家族との生活状況を知る機会があった
一方で、配偶者が独身だと嘘をついていた場合や、既婚者だと気づくのが難しい状況だった場合には、浮気相手への慰謝料請求が認められにくくなります。
夫婦関係が破綻していなかったこと
浮気相手に慰謝料を請求するには、不貞行為の時点で夫婦関係が破綻していなかったことも必要です。
たとえば、次のような事情がある場合には、浮気の前から夫婦関係が破綻していたと判断され、慰謝料の請求が認められにくくなります。
- 長期間別居していた
- 夫婦としての会話や交流がほとんどなかった
- 離婚に向けた話し合いが進んでいた
- 生活費のやり取りや同居の実態がなくなっていた
浮気相手から夫婦関係はすでに終わっていたと反論されることもあるため、当時の夫婦関係を示す事情も整理する必要があります。
【関連記事】離婚できる5つの条件|必要な別居期間や書面化までの流れ
浮気相手に慰謝料請求するために法的に有効な証拠
浮気相手に慰謝料を請求するには、不貞行為があったことを示す証拠が重要です。
ここでは、浮気相手に慰謝料請求する際に有効な証拠について解説します。
ラブホテルへの出入りがわかる写真・動画
ラブホテルに2人で出入りしている写真や動画は、不貞行為を示す証拠として有効です。
証拠として使いやすい写真や動画には、次のような内容が写っている必要があります。
- 2人の顔や服装がわかる
- ホテルの外観や出入口がわかる
- 出入りした日時がわかる
1回分の写真だけでは争いになることもあるため、複数回の出入りがわかる資料があると、肉体関係があったことを説明しやすくなります。
一方で、レストランやカフェに一緒にいる写真だけでは、不貞行為の証拠としては弱いと言えます。
探偵・興信所の調査報告書
探偵や興信所の調査報告書も、浮気相手への慰謝料請求で有効な証拠になります。
調査報告書には、2人の行動、日時、場所、写真などがまとめられていることが多く、不貞行為の流れを説明しやすい点が特徴です。
ラブホテルへの出入りや宿泊を伴う行動が記録されていれば、示談交渉や裁判でも証拠として使いやすくなります。
ただし、調査内容が不十分な場合や、違法な方法で取得された資料は、証拠としての価値が下がるおそれがあります。
依頼する場合は、調査内容や報告書の形式を事前に確認することが大切です。
肉体関係を推認できるLINEやメール
LINEやメールの内容から、肉体関係があったと推認できる場合もあります。
- ホテルに行ったことがわかるやり取り
- 宿泊を伴う予定や旅行の相談
- 肉体関係をうかがわせる内容
- 不貞関係を続けていたことがわかる会話
メッセージは、内容だけでなく、送受信日時や相手のアカウントがわかる形で保存する必要があります。
LINEやメールは、写真、領収書、調査報告書などの証拠と組み合わせることで、より使いやすい証拠となります。
不貞行為を認める録音や書面
配偶者や浮気相手が不貞行為を認めた録音や書面も、慰謝料請求の証拠になります。
- 不貞行為があった時期
- ホテルや自宅などの場所
- 関係が続いていた期間
単に浮気したと話しているだけでは、内容があいまいになることがあります。
誰との関係を認めているのか、いつごろから関係があったのかまで確認できる資料の方が、慰謝料請求の根拠として示しやすくなります。
書面の場合は、謝罪文や念書の内容、作成日時、署名の有無も重要です。
ホテルや旅行の領収書・利用履歴
ホテルや旅行の領収書、クレジットカードの利用履歴なども、不貞行為を裏付ける資料になることがあります。
たとえば、ホテルの利用履歴、宿泊施設の予約メール、旅行先での支払い記録などがあれば、2人で宿泊した事実を説明する材料になります。
ただし、領収書や利用履歴だけでは、誰と一緒にいたのかまでわからないこともあるため、LINEや写真、調査報告書などとあわせて確認することが大切です。
浮気相手から慰謝料を取る方法
浮気相手から慰謝料を取るには、相手に請求内容を伝え、話し合いや法的手続きを通じて支払いを求めていきます。
ここでは、浮気相手から慰謝料を取る方法について整理します。
内容証明郵便で請求する
浮気相手に慰謝料を請求する方法として、内容証明郵便を送る方法があります。
内容証明郵便とは、いつ、誰が、誰に対して、どのような内容の文書を送ったのかを郵便局が証明してくれる郵便です。
浮気相手に対して、慰謝料を請求する意思や請求金額、支払期限などを明確に伝えられます。
内容証明郵便を送ることで、相手に本気で請求する意思が伝わり、任意の支払いにつながることもあります。
ただし、内容証明郵便を送っただけで慰謝料の支払いが確定するわけではありません。
文面が強すぎると、態度を硬化させたりすることもあるため、記載内容には配慮が必要です。
示談交渉で解決を目指す
浮気相手と話し合いで解決できる場合は、示談交渉によって慰謝料の支払いを求めます。
示談交渉では、慰謝料を支払うかどうかだけでなく、金額、支払方法、支払期限、今後配偶者と接触しないことなどを話し合います。
双方が合意できれば、裁判をせずに解決できます。
示談が成立した場合は、口約束で終わらせず、示談書を作成することが大切です。
示談書には、合意した慰謝料額や支払期限だけでなく、清算条項を記載することがあるため、署名する前に、金額や条件に納得できるかを慎重に確認する必要があります。
慰謝料請求調停を利用する
浮気相手と直接話し合うことが難しい場合は、慰謝料請求調停を利用する方法があります。
調停では、家庭裁判所の調停委員を通じて話し合いを進めるため、相手と直接やり取りする負担を抑えながら、慰謝料の金額や支払方法について合意を目指すことができます。
調停は、裁判よりも柔軟に話し合える点が特徴です。
相手が支払いを拒んでいる場合でも、感情的な対立を避けながら話し合いを進めやすくなります。
ただし、調停はあくまで話し合いの手続きのため、相手が出席しない場合や、最後まで合意できない場合には、調停だけで解決することはできません。
裁判で慰謝料を請求する
示談交渉や調停で解決できない場合は、裁判で慰謝料を請求する方法があります。
裁判では、浮気相手に不貞行為があったことや、慰謝料を支払う責任があることを証拠に基づいて主張します。
裁判所が請求を認めれば、判決によって慰謝料の支払いを命じてもらえます。
しかし、裁判では証拠の整理や書面の作成、期日への対応などが必要になり、時間や負担がかかります。
裁判まで進む場合は、請求が認められる見込みや慰謝料額の相場、証拠の内容を事前に確認することが重要です。
浮気相手から取れる慰謝料の相場
浮気相手から取れる慰謝料の相場は、50万円〜300万円程度が目安です。
ただし、実際の金額は、浮気によって夫婦関係にどの程度の影響が出たかによって変わります。
慰謝料の目安は、次のように整理できます。
- 離婚せず夫婦関係を継続する場合:50万円〜100万円程度
- 浮気が原因で別居した場合:100万円〜200万円程度
- 浮気が原因で離婚した場合:150万円〜300万円程度
慰謝料額は、上記の相場だけで決まるわけではありません。
不貞行為の期間や回数、浮気相手が既婚者だと知っていたか、未成年の子どもがいるか、浮気発覚後の対応なども考慮されます。
たとえば、短期間の不貞行為で夫婦関係を継続している場合は、慰謝料額が低めになる傾向があります。
なお、配偶者と浮気相手の両方に慰謝料を請求できる場合でも、慰謝料を二重に受け取れるわけではありません。
慰謝料は精神的苦痛に対する損害賠償であるため、配偶者から十分な慰謝料を受け取っている場合には、浮気相手から取れる金額が減ることがあります。
浮気相手への慰謝料請求で注意すべきポイント
浮気が発覚すると、相手に怒りをぶつけたくなることもありますが、連絡の仕方や請求の内容によっては、脅迫や名誉毀損などの問題に発展するおそれがあります。
ここでは、浮気相手へ慰謝料請求する際の注意点について整理します。感情的な連絡や脅迫をしない
浮気相手に慰謝料を請求する際は、感情的な連絡を避ける必要があります。
たとえば、怒りに任せて何度も電話をかけたり、強い言葉で支払いを迫ったりすると、相手から脅迫や恐喝だと主張されるおそれがあります。
慰謝料を請求する立場であっても、相手に恐怖を与えるような言動は避けなければなりません。
慰謝料請求では、証拠に基づいて冷静に請求内容を伝えることが重要です。
SNSで相手を晒さない
浮気相手の名前、写真、勤務先、SNSアカウントなどをインターネット上に投稿する行為は避ける必要があります。
浮気相手に責任を取らせたい気持ちがあっても、SNSで相手を晒すと、名誉毀損やプライバシー侵害として問題になるおそれがあります。
投稿内容が事実であっても、相手の社会的評価を下げる内容であれば、法的責任を問われることがあります。
慰謝料請求を有利に進めるつもりが、かえって自分の立場を悪くすることもあるため、SNSでの発信には注意が必要です。
勤務先への連絡は慎重に行う
浮気相手の勤務先に連絡することも、慎重に判断する必要があります。
勤務先に浮気の事実を伝えると、名誉毀損やプライバシー侵害に当たるおそれがあります。
とくに、慰謝料を支払わせるために「会社にばらす」と伝える行為は、脅迫と受け取られる可能性もあります。
浮気相手の住所がわからず、勤務先しか連絡先を知らないケースでも、職場の人に浮気の内容を話したり、相手の立場を悪くする目的で連絡したりすることは避けるべきです。
勤務先に連絡する必要があるか迷う場合は、先に弁護士へ相談することで、適切な連絡方法を判断しやすくなります。
示談成立後の追加請求は難しい
示談書には、慰謝料の金額や支払方法だけでなく、今後追加で請求しないことを意味する清算条項が入ることがあります。
清算条項に合意すると、後から金額が低かったと感じても、追加請求は原則として認めらません。
そのため、示談書に署名する前には、次の内容を確認する必要があります。
- 慰謝料の金額に納得できるか
- 支払期限や分割払いの条件が明確か
- 支払いが遅れた場合の対応が決まっているか
- 配偶者との接触禁止を入れるか
署名する前に、金額や条件が妥当かを慎重に確認することが重要です。
浮気相手に慰謝料請求するタイミングはいつがよい?
浮気が発覚してすぐに連絡すると、浮気相手に否定されたり、証拠を消されたりするおそれがあります。
離婚するかどうかによって慰謝料額や請求方針も変わるため、状況に応じて請求時期を判断することが重要です。
ここでは、浮気相手に慰謝料請求するタイミングについて解説します。
証拠が集まった後に請求する
浮気相手に慰謝料を請求するタイミングは、証拠が集まった後が基本です。
証拠が不十分なまま請求すると、LINEや写真などの証拠を消してしまうケースもあるため、次のような内容を整理しておく必要があります。
- 不貞行為を示す証拠があるか
- 浮気相手の氏名や連絡先がわかるか
- 浮気相手が既婚者だと知っていた事情があるか
- 請求する金額や支払期限を決めているか
証拠や請求内容を整理してから連絡することで、相手に否定された場合でも対応しやすくなります。
ただし、証拠が十分かどうかは、自分だけでは判断しにくいこともあります。
請求前に弁護士へ相談すれば、手元の証拠で慰謝料請求を進められるか、追加で集めるべき資料があるかを確認できます。
離婚前に請求するケース
離婚前でも、浮気相手に慰謝料を請求することは可能です。
離婚前に請求する場合は、夫婦関係を継続する前提で請求するのか、離婚を視野に入れて請求するのかを整理することが重要です。
離婚前に請求すると、浮気相手との接触をやめさせるきっかけにもなります。
とくに、夫婦関係の修復を考えている場合は、浮気相手への請求が配偶者との関係に与える影響も含めて判断する必要があります。
一方で、配偶者が浮気相手をかばったり、夫婦間の話し合いがこじれたりする可能性もあります。
離婚するか迷っている段階であれば、配偶者との話し合いや今後の夫婦関係についても弁護士に相談しておくと判断しやすくなります。
離婚後に請求するケース
離婚後に、浮気相手へ慰謝料を請求することもできます。
離婚後に請求する場合は、浮気が離婚の原因になったことを説明できるかが重要です。
浮気発覚後に離婚した場合でも、離婚理由が不貞行為と関係していることを資料や経緯で示せると、慰謝料請求を進めやすくなります。
一方で、離婚から時間が経っている場合は、証拠が残っていなかったり、当時の経緯を説明しにくくなったりすることがあります。
浮気相手の住所や連絡先が変わっているケースもあります。
離婚が成立した後も、証拠や相手の情報を整理し、請求できるかどうかを早めに確認することが大切です。
慰謝料請求の時効に注意する
浮気相手への慰謝料請求には時効があるため、請求するタイミングが遅くなりすぎないよう注意が必要です。
不貞行為に基づく慰謝料請求は、不法行為に基づく損害賠償請求として扱われます。
民法では、損害および加害者を知った時から3年、不法行為の時から20年で請求権が時効にかかるとされています(民法724条)。
浮気相手への慰謝料請求では、浮気の事実と浮気相手が誰かを知った時から3年がひとつの目安です。
3年を過ぎると、相手から時効を主張され、慰謝料請求が認められなくなるおそれがあります。
ただし、具体的にいつから時効が進むかは、浮気の発覚時期や浮気相手を知った時期、離婚の有無などによって判断が分かれることがあります。
請求できる期限が近い場合や、浮気の発覚から時間が経っている場合は、早めに弁護士へ相談することが重要です。
まとめ
条件を満たしていれば、浮気相手から慰謝料を取ることは可能です。
浮気相手から慰謝料を取るには、怒りや納得できない気持ちだけで動くのではなく、請求できる状況かを冷静に整理することが重要です。
実際に請求を進めるには、不貞行為を示す証拠や、浮気相手が既婚者だと知っていた事情などが必要になります。
証拠が不十分なまま連絡すると、相手に否定されたり、証拠を消されたりするおそれがあります。
加えて、感情的な連絡やSNSでの投稿、勤務先への不用意な連絡は、自分の立場を悪くする原因にもなります。
浮気相手に慰謝料を請求したい場合は、まず手元にある証拠を整理し、請求する金額やタイミングを確認することが大切です。
離婚するか迷っている場合や、時効が近い場合には、今後の進め方を弁護士に相談することで、請求できる見込みや取るべき対応を判断しやすくなります。

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