【調停】離婚調停の流れ(待合室の様子など)
2016.08.24
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「調停ってどんなところでやるの?」「裁判所に行くだけで緊張する?」「調停委員に怒られたりしないかな?」離婚調停をお考えの方は,調停がどんな風に進んでいくのかイメージがわかず,お悩みのことかと思います。
このHPをご覧いただいている方のなかには,これから調停に行くという方が多くいらっしゃると思います。調停の大体のイメージをお話していきたいと思います。
(調停を申し立てる方)
家庭裁判所に行って,申立書一式の書式をもらってその場で書いて提出することもできます。ただし,印紙を近くのコンビニなどで買う必要があります(印紙を打っている場所は裁判所の担当窓口に聞けば教えてくれます)。
また,裁判所のHPで書式をダウンロードすることも可能です。申立から1か月後程度が最初の期日になることが多いです。
(調停を申し立てられた方)
調停申立書一式と期日通知書が裁判所から自宅に届きます。調停の一週間前までにあなたは答弁書一式を裁判所に提出しなければなりません。書き方がわからなければ裁判所に行くか,お近くの法律事務所の相談を利用してみるとよいでしょう。
(調停当日)
①裁判所に行って自分の待合室に入ります。
申立人待合室と相手方待合室にわかれています
→間違えて相手のいる部屋に入らないように注意してください。裁判所は左右対称の作りになっているところが多いので,うっかり間違えて相手のいる部屋に入ってしまう人もいます。
②調停委員に呼ばれるのを待ちます。
裁判所によってはプライバシー保護の観点から名前ではなく事件番号で呼ぶところもあります。ご自身の事件番号を把握しておいてください。
③呼ばれた人についていきます(この人は調停委員です)
④調停室に入ります
呼びに来た人のほかにもう一人座っています。
調停委員は50代~60代くらいの男女一人ずつ計2人です。弁護士の場合もありますが,民間企業の元役員の方だったり様々な社会経験を積んだ方たちです。(親権や面会交流の争いが想定される場合,調査官と呼ばれる人がいることもありますが割愛します)
どうして離婚を離婚を希望されたのですか?
お子様は今後どうするつもりですか?
貯金,保険,車はありますか?
おうちは持ち家ですか?名義はどうなってますか?
お子様の面会はどういう風にお考えですか?
云々
調停委員とお話ししながら,離婚意思の確認や離婚条件の整理をしていきます。大体1回30分前後です。
一通りお話したら次は相手の番ですので,また待合室に戻って呼ばれるのを待ちます。
基本的にこれの繰り返しです。大体一回の期日で2時間~3時間くらいです。
⑤最後に,次回の期日を決めたり,次回までの検討事項を整理して終了です。次回は1か月から1か月半先くらいになることが多いですね。養育費を決めるときは源泉徴収票や課税証明書,確定申告書,財産分与の際は通帳のコピーなど,必要書類を次回までに用意していくことになります。
さて,私は,離婚事件に注力していますので,それなりの数の離婚調停事件を担当しています。
ですので,週の半分,日によっては午前午後両方家庭裁判所にいるということも,よくあります。そうすると一日中裁判所の待合室にいることになるわけです。待合室では,依頼者の方と調停の方針の検討や雑談も含めていろいろお話しています。ふと見回してみると,弁護士と一緒に来ている人,親御さんと来ている人,ちっちゃいお子様を連れてきている人,様々いるんですね。ずっと相手の悪口言っている人もいたりします・・。特に午後の調停室は満員状態になることもあります。
初めていらっしゃる方は,世の中こんなに離婚でもめている人がいるのか,と驚かれます(厳密には離婚調停できている人だけではないのですが)。依頼者さんには,大変な思いをしているは○○さんだけではないですよとお話したりしています。
これを読んでくれた人が,イメージがわいて,調停への漠然とした不安が少しでも解消されれば幸いです。